モンゴルでの野外調査も終了。まだ日本に帰ったわけじゃないのでもちろん気は抜けないが、とにかくもう川やら湖やらに入らなくて良いというのはありがたい。水辺の調査は超怖いので。
成果はともかく、今後の自分のためにとても良い経験になったと思う。懸念だった P さんとも仲良くなれたと思うし。モンゴルで先生になったらどうだ、とか言われたくらいだから、きっとそれなりに上手くやれたんだと信じたい。
昨日の午後、モンゴルの国内線で北部の小さな街 "ムルン" から首都 "ウランバートル" に戻ってきた。
そして今日は予備日。自由行動、というやつだ。せっかくだし博物館に行くことにした。楽しい博物館巡り、になるはずだった。
ところが。。
突如メモリーが逝った。Transcend の SD カード。32 GB。この旅全８日間のうち、５日間分までもが一瞬にして葬り去られた。
今年４月に購入した２枚のうち、もう一方も同じ症状でメモリー救出不能になったので、これももう駄目だろう。しかもメモリーがいっぱいになると同時にアクセス不能になるから極めて質が悪い。前回は、風もなく晴れ渡る奇跡のような知床五湖をやられた。摩周湖も一緒にやられた。オンネトーも阿寒湖も屈斜路湖も雌阿寒岳も斜里岳も硫黄岳も全部やられた。今年５月のことだ。
リカバリーソフトウェアも機能しない。業者に頼んだところ、重篤と診断され12万5千円の見積もりが来た。そんなの払えるか馬鹿野郎。偶然ハズレに当たったんだと思って泣き寝入りしていたが、もはやそうとは思えない。保証書によれば、中のメモリーまでは保証されていない。なんつー不良品を売りつけてくれたんだ Transcend。
切れ落ちるチョロート川。
澄み渡るフブスグル湖。
美しいテルヒーン・ツァガーン湖。
可憐な花々。奇妙な昆虫。
頑固で優しい人々。
雄大なモンゴルの大地。
全てはただ、自らの心の中に。
嗚呼、許すまじ Transcend。
許すまじ。許すまじ。
もう駄目だ。ホテルに帰ろう。
そして寝よう。
怒ったときは、寝るに限る。
嗚呼、許すまじ。許すまじ。
見聞読考録 2013/08/19
