見聞読考録

進化生態学を志す研究者のブログ。

CUCHI BAR

昨晩、今ヨーロッパで流行の寿司バーに連れてってもらった。


寿司のネタはサーモンとタコとカニカマ。ガリもあった。海の遠いここドレスデンではこれが精一杯なのかもしれない。味は日本のと比べるまでもないが、それでも予想以上に原型を留めていて安心した。
わさびは緑色のマスタードにしか思えなかった。この点は非常に残念。Hot ではない辛さをこちらの人々にも体験してほしかったのに。
その他の料理は、全て中国・タイ系のもの。炒め物とか揚げ物とか真っ赤な色したスープとか。あの焼き鳥っぽいものはきっと日本食としていいだろう。


つまり、寿司があればいいのだ。寿司バーとは、寿司があるアジア系料理なんでもレストランなのだ。


そりゃそうなのかもしれない。大半のヨーロッパの人からしてみれば、どの料理がどこの国のものなんてわかりっこないだろう。どこか、アジアの国の料理。そんなところ。僕がフランス料理とイタリア料理を区別できないのと同じだ。いや、こんなところで自分の無知をさらけ出す必要はないのだが。


あ、それと日本のビールが輸出されていたことには驚いたな。Asahi とか Kirin とかメニューに書いてあってさ。でも製造場所はドイツとチェコ。なんか不思議。


内装もまた異色だった。入り口にかかっていたライトは日本風だったな。あとは日本茶を入れるための急須が、僕には南部鉄器に見えた。なんでこんなコジャレたものが。でもその他はこれまたアジア各国が入り交じった混沌とした様子。いや、見方を変えれば極めて斬新な内装とも言えるかもしれない。
味を日本人向けに変えて同じような店を日本で開いたらどうなるのかなと少し興味が湧く。


German Food は思っていたほど悪くなく、むしろとてもおいしいけれども、やっぱり時々日本食が恋しくなる。
久々の Asian Taste に多いに満足した。


見聞読考録 2011/10/13