見聞読考録

進化生態学を志す研究者のブログ。

論文とプレスリリースとニュースと

反響はまぁまぁか。

共著者の高校教諭と高校生らがもうちょっと目立っても良いのだが。

 

◯ 論文(2023年10月30日公開)

 

Morii et al., 2023, Behaviour. The divergence of mobility and activity associated with anti-predator adaptations in land snails
https://brill.com/view/journals/beh/aop/article-10.1163-1568539X-bja10249/article-10.1163-1568539X-bja10249.xml

 

◯ プレスリリース(日・英)

 

タツムリにおける特殊な移動性と活動性の進化 ― 天敵から走って逃げる/昼夜問わず活動するカタツムリを発見
https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2023-11-21-1

 

Japanese snail adaptation and speciation in anti-predation escape behavior
https://www.kyoto-u.ac.jp/en/research-news/2023-11-27-0

 

お知らせ ― 北海道札幌啓成高等学校
http://www.sapporokeisei.hokkaido-c.ed.jp

 

◯ ニュース(日・英・伊)

 

逃げる際に “走る” カタツムリ発見 最大で秒速 1.35 mm 京大「野外で効果あるかは不明」― IT media
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2311/21/news161.html

 

走って逃げるカタツムリとは? 京大などがエゾマイマイの性質を調査 ― マイナビニュース
https://news.mynavi.jp/techplus/article/20231122-2825049/

 

Japanese snail adaptation and speciation in anti-predation escape behavior ― PhysOrg
https://phys.org/news/2023-11-japanese-snail-speciation-anti-predation-behavior.html

 

Uncovering Surprising Defense Mechanism in Karaftohelix Snails ― AZO Life Sciences
https://www.azolifesciences.com/news/20231127/Uncovering-Surprising-Defense-Mechanism-in-Karaftohelix-Snails.aspx

 

Le lumache non sono sempre cosi lente come ― kodami
https://www.google.com/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=&ved=2ahUKEwiDrqyXovKCAxXahK8BHbU9AgcQFnoECBMQAQ&url=https%3A%2F%2Fwww.kodami.it%2Fle-lumache-non-sono-sempre-cosi-lente-come-pensiamo%2F&usg=AOvVaw3uBMLrBJGcHV7759qdwH1m&opi=89978449

 

 

見聞読考録 2023/12/03

アフリカ行ったり,ネパール行ったり...

アフリカから帰って8日で,ネパールに行ってきた。

ネパールから帰って3日で,学会に参加し発表してきた。

学会の翌日から3日間は,弘前を訪ねていた。

弘前から帰って3日目の明日は,高野山へ向かう。

上記は全部,業務である。

 

宗教壁画の研究プロジェクトに参加してくる,と言っても誰も信じてくれない。

本当なんだけどなぁ。。

 

見聞読考録,2023/11/10

フライトトランジット@ドーハ

トランジットのためカタールに降り立つ夜 23:00。

ドーハ・ハマド国際空港はとにかく広大,そして壮大だ。滝もあるし,森もある。

 

未来に生きる人々のひとつの街のようだ。

日本の空港とはスケールが違う,などと感心していたら,中国語で何やら語りかけられた。

 

申し訳ないが何を言っているのかわからない,と英語で答えると, なぜわからないんだ?

と,不思議そうに聞かれてしまった。

 

そりゃ中国人じゃないからねぇ! 日本人?本当に?

何度も確認される始末。ウッソだー!と言わんばかりである。

 

僕は一体,どう見えているんだろう。

まぁいいけど。

 

 

見聞読考録 2023/10/06

関東大震災から 100 年

10 万人以上が亡くなった関東大震災。実体験として当時を語れる人はもういない。

 

震災から 22 年後,再び一夜で 10 万人以上が亡くなった東京大空襲に至るまでの悪夢のような道筋については,多くの書物に語り継がれている。

 

www.tokyo-np.co.jp

 

個人の活動が制限されがちな災害という状況は,とかく政治に利用されやすい。全体がおかしな方向に向かっていかないよう,全体主義者の扇動を見抜き,政治家を見張るのは,民主主義国家における人々の義務と言えよう。今も昔も,地球上のどこにいても。

 

 

見聞読考録 2023/09/01

残酷な天使のテーゼ

宮城県南三陸町に来ている。雨が降っている。

 

ここ数年の東北での調査は基本的に,毎日のように登山をするので,調査旅行が始まるといつの間にか朝5時には目が覚めるようになってしまう。おかげで,夜9時には眠くなる。おじいちゃんみたいな生活だが,とても気分が良い。

 

昨晩 21:00,現地に到着するとほぼ同時に,防災無線から何か知らない音楽が流れていた。定時になると音楽が流れるのは,田舎特有な気がする。実家もそうだった。夕方 17:00 時のチャイム,からすもいっしょにかえりましょでお馴染みの「夕焼け小焼け」が流れる度に,やかましいわほっとけ,と子供ながらに思ったものである。案の定というか何というか,子供の頃は日が暮れて辺りが真っ暗になるまでずっと,原っぱとか竹やぶとかで遊んでいた。夕方のチャイムなど知ったこっちゃないという感じだった。

 

毎日,定時にチャイムを鳴らすことには,災害の際にスピーカーがきちんと機能するよう機材の点検も兼ねているらしい。そんな重要な意味があるとは知らなかった。

 

ちなみに,南三陸町で昨夜 21:00 に流れた曲は「南三陸あなたの海へ」というご当地ソングであるらしい。ご当地ナントカというのは割と好きかもしれない。この世界が画一的で多様性に乏しいつまらないものにならないために,一役買っている気がする。

 

朝 06:00,「残酷な天使のテーゼ」が流れてビックリした。おかげで,スッキリと目が覚めた。新世紀エヴァンゲリオンというアニメ?の主題歌?だったと思うが,観たことがないのでよくわからない。友人が好んでタイトルのデザインをプレゼンに使っていたので,気になっていろいろ調べて勉強したが,設定が難しくて結局よくわからなかった。ストーリーはもっとよくわからなかった。なんか暗いな,と思った気がする。世紀末エヴァンゲリオンの方が合っている気がした気がする。こちらは何でも,作曲者が南三陸町出身であるらしい。曲はとても良いと思う。歌詞はやっぱりよくわからない。

 

防災無線の曲として選んだのは,三浦毅さん(震災当時 51 歳)という南三陸町危機管理課長補佐(震災当時)だった方だそうだ。朝日新聞 Digital の 2023年03月10日付の記事に書かれていた。東日本大震災で亡くなられている。

 

来る前から覚悟はしていたが,ここにいると何を調べても先の震災に行きついてしまう。奥さんである三浦ひろみさん目線で語られる記事があまりに痛ましい。保存されている防災対策庁舎を心して見に行かねばならないと思った。

 

今から行ってくる。雨だけど。

 

 

見聞読考録 2023/07/15

怒涛の夏

調査漬けの日々が始まろうとしている。

今年はゆっくりした方だったが。

 

7 月まで目立った長期出張がないなんて,大学院生時代以降あっただろうか。

でもここからは,11 月くらいまで息つく暇もなさそう。

 

まずは,東北へ GO!

 

 

見聞読考録,2023/07/11

昨日の豪雨

親類の結婚式があり,実家に帰省中。
よりにもよって昨日の豪雨の中,京都から千葉まで運転する羽目になった。

 

京都を出発し滋賀を抜け,三重・愛知に入るあたりから滅多にお目にかかれないような土砂降りに見舞われ始め,そこから延々と神奈川を抜けるくらいまでバケツをひっくり返したような雨が降り続けていた。その間,実に 6 時間半!

 

雨粒,というかもう滝のようだった。ワイパーを最速にしてもぜんぜん追いつかないし,分厚い雨雲とアスファルトで世界はほとんど灰色一色。前を走る車のテールランプとハザードランプだけが,唯一の色を持って生命の危機を伝えていた。一番ひどい時には,前を走る車のテールランプも霞むほどの雨だった。それにもかかわらず急に現れる交通渋滞と車線規制。故障車も多かったような気がする。

 

高速道路だというのに所々,路面が大きな水溜りみたいになって,ドシャーという音と共にブレーキがかかったような感じになる。時にはずーっとそんな感じのところを走り続けたりしている。しかも視界が悪すぎて,どこに水が溜っているかなんて見えやしない。中央分離帯を挟んで走っているトラックが水の塊をカーテンのように高々と跳ね上げ,反対車線を走っているこちら側の二車線分まで降り注ぐ。運悪くフロントガラスに直撃した時は,もう完全に何も見えない。対向車線を等間隔でトラックが走っていたときなどは,さながらドバイやラスベガスの巨大な噴水ショーのようでたいへん面白かった。もうちょっと安全なところから鑑賞できれば良かったのだが。

 

通過した川はことごとく茶色く渦巻き,氾濫間際。携帯の警報も鳴り止まない。終いには雷まで光り始める始末。大河川を渡る橋の途中で流れたアラームによると,氾濫間際なのは視界に映る範囲だけで,どの川もすでに氾濫している最中だったらしい。

 

そんな中,東名高速が通行止めに。愛知の東,豊橋のあたりだっただろうか。1日の雨量が 500 mm を超えたという浜松のあたりだっただろうか。必死だったので詳しく覚えていないが,ナビに従い,下道を走って新東名高速への乗り換えを急ぐ。よりにもよって案内された道の大半が川沿いの土手の上で,道路のすぐ下まで押し寄せる濁流には恐怖しかなかった。あとちょっと遅かったら我々の通った道路は全部冠水して水害の最中に孤立してたんじゃないかと思う。

 

ようやく辿り着いた新東名高速も,折り悪くゲートが閉鎖される。高速の入口の料金所の手前で U ターンさせられ,またも露頭に迷うこととなった。ナビによると再度,東名高速を利用しろとのこと。坂道はどこも川みたいだし,側溝はキャパオーバーして泥水を噴き上げている。峠道を通らされた時には道路脇の急斜面から流れ出る謎の激流にビビり,田んぼの脇を通るときには完全に溢れている田んぼだか用水路だかから溢れ出た冠水にビビりながら,下道を 1~2 時間ほど走って東名高速に戻った。確か,掛川のあたりだったと思う。

 

東名高速に戻ってからはひたすら,一度も休憩を取らずに走り続け,静岡を抜け,清水を抜け,富士を抜け,御殿場を抜け,今回特に集中的な降雨被害を受けたエリアをほぼ全部突っ切って,ようやく車を停めたのは神奈川の海老名 SA でのことだった。聞くところによるとほんのタッチの差で,清水とか御殿場のあたりで東名高速が封鎖され,後続の車両はまた下道に投げ出されたらしい。危ないところだった。。

 

同乗する 1 歳の双子,3 歳児を始め,みんなよく頑張ってくれた(最も頑張ったのは,実際に運転を担当した僕と妻だったと思うが)。常では 6~7 時間もあれば着くはずの行程を,実に 10 時間!もかけて,真夜中に到着した。ヤバかった,死ぬ思いした。

 

というのは本当に本当のことで,ハンドルを握る手の力を 6 時間半,一度も抜けなかったほど恐ろしかったのだが,反面,対抗車の織りなす噴水ショーに喜び,滑滝になってしまった下道に笑い,ただのでっかい池になってしまった一面の田んぼに驚き,今にも溢れ出しそうな波打つ河川(中洲の樹木の樹冠しか見えてない!)に騒ぎに騒いだ道中でもあった。割と楽しかった。もう二度と御免被るが。

 

2023年06月03日午前10時までの24時間降雨量。tenki.jp より引用。

 


見聞読考録 2023/06/03

3歳児の歌

我が家の子らは皆,お歌が好きなようだ。

ノリの良い曲がかかると,体を揺らして楽しそうに踊っている。

 

3歳児は,歌うのも好きなようだ。

保育園で聞いてきたであろう歌を,ものすごい声量で歌っている。

たいへんけっこうなことである。

 

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ところで,3歳児の歌う子供の歌を聞いていて,よく耳にする童謡の中にメロディがまったく同じものがあることに気がついた。

 

"きらきら星" と "ABC の歌","ゆかいな牧場" と "すいかの名産地" などがそれに当たる。

 

今日,新たに気づいたのが,"ロンドン橋落ちた" と "あたま・かた・ひざ・ポン" であった。

"ロンドン橋落ちた" は,

 

ロンドン橋落ちた〜♪

落ちた〜♪

落ちた〜♪

 

と,とんでもない大事件を陽気なリズムで歌い上げる世界的な有名曲である。

Wikipedia の情報によると元はイギリスの童謡であり,成立年代ははっきりしないものの,1725 年にはすでに文献の中に登場するらしい。

 

一方,"あたま・かた・ひざ・ポン" は,日本で生まれた替え歌だそうだ。

僕はあまり聞いたことがなかったが,こちらもとても有名な替え歌らしい。

 

あったま,かーたー,ひーざー,ポン♪

ひーざー,ポン♪

ひーざー,ポン♪

 

と,リズムに合わせて該当の箇所に触れる,手遊び歌であるらしい。

 

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さて,なぜ今日これに気づいたかというと,それはもちろん3歳児が歌っていたからである。

そんな我が家の3歳児の名曲を,忘れないうちに記録しておきたい。これだ。

 

あったまかーらー,落ちた〜♪

落ちた〜♪

落ちた〜♪

 

あったまかーらー,落ちた〜♪

さぁ,どうしましょ〜♪

 

...うん!救急車かな?!

 

追記:

"2歳児の歌" も合わせてどうぞ。
https://yurrimotti.hateblo.jp/entry/2022/06/02/111356

 

 

見聞読考録 2023/05/15