見聞読考録

進化生態学を志す研究者のブログ。

ロシアの軍事侵攻

ロシアがウクライナへ侵攻して一週間になる。ウラジミール・プーチンはヤバいとは思っていたが,ここまでとは思わなかった。がっかりだ。

 

調査・研究のため,何度もロシアを旅した私としては,心底落胆せざるを得ない。新型コロナの猛威からようやく解放されるのではないかと期待していた矢先にこんなことになろうとは。今年もロシアには行けないだろう。いや,この戦争が早期に収束したとて,その後もどうなるかわからない。野生生物調査を海外で行うに当たって,情勢の不安定さ,治安の悪さほど厄介なものはない。

 

自分のことはさておき,可哀想なのはウクライナである。核攻撃までチラつかせて,プーチンは最低と言うほかない。外交にそんな脅しを通用させてはいけないだろう,力の強さを誇示して他者を恐怖で従わせるなんて,小学生までにしてもらいたい。冥王サウロンとか,暗黒卿ダースベイダーとか,名前を言ってはいけないあの人ことヴォルデモート卿とか,そういう創作物の中だけにしてもらいたい。現代においては小学生でもこっぴどく叱られるはずだ。プーチンは小学生からやり直した方が良い。

 

最善の未来としては,これを機に核兵器の永久的な放棄に世界が動き出せば良いと思う。本当に,何も良いことのない技術である。広島と長崎に原爆を落とされた世界唯一の被爆国である(公にはそういうことになっている)日本としては,率先して非核化に向かって欲しいところだが,核兵器禁止条約にすら日本は未だに調印していない。日本も相当ヤバい。がっかりだ。

 

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個人としては,心と頭を働かせて,声を上げ,行動するのが良いだろう。反戦の声を上げる人々を馬鹿にするヒトがあるなら,そういうヒトは馬鹿はどちらかと自問した方が良い。行動する気力の湧かないヒトも,少なくとも応援する気持ちは持つべきと思う。

 

人民が権力に従順であればあるほと,美味い汁を吸う悪人がのさばることになる。ロシアを自らの所有物だと思っているであろう極悪人・プーチンを見て,人民が従順な国の代表とも言える日本のヤバさを振り返る機会とすると良いと思う。

 

 

見聞読考録 2022/03/03