見聞読考録

進化生態学を志す研究者のブログ。

帰国、帰仙

帰ってきた。
やっぱでっかいなー中国は。そして野蛮だなーなんでもありなんだな 笑。


"In China, everything is possible, nothing is easy."


同行した中国人が、こんなことを言っていた。どこぞの Journal にあった文章だとか。
うん。なかなか良い得て妙だ。
"nothing is easy" のあたり、特に。


そんな異文化の旅がよほど楽しかったのか、たった2週間の旅の間に、なんと 4000 枚以上もの写真を撮っていた。あるいはよほど見慣れないものを目にしたのか。いや、実際その通り、見るもの全てが目新しく、濃密な、怒濤のごとき2週間だったと思う。
滔々と流れる広大な黄河に圧倒され、眼前に連なる 4000m 級の山々に感動し、図鑑でしか見たことのない奇妙な生き物に歓喜し、悠久の時を思わせる長い長い歴史に思いを馳せ、チベット仏教の寺院とイスラム教のモスクが混在する不思議に興味を覚え、無計画に進められる農地開拓に目を覆い、無造作に打ち捨てられる残飯に心を痛め、客人に無理矢理酒を勧める手荒な歓迎に唖然とし、香港マフィアのような森林管理局員に戦慄した。60% の驚愕と 30% の感動、その他もろもろの 10% に、過度の緊張と命の危険をスパイスとして加えたような、そんな異世界の旅。いやー楽しかった。また来年もお呼びがかかることを期待しよう。


次は北海道。
あぁ。早く行かなきゃ。
17日からのサハリン遠征の前に。


見聞読考録 2012/07/04