見聞読考録

進化生態学を志す研究者のブログ。

チェコのプラハは素晴らしかった

プラハ!プラハプラハ!


なんて素晴らしい街だろう!


二日間歩き続けてもなおこの感想。見所満載。二日じゃ全然足りない。
ああ、博物館にも行きたかったのに。モーツァルトの足跡だってたどりたかったのに。プラハ城だってもっともっと見て廻りたかったのに。古城ヴィシェフラドは休館日に阻まれて中を見学し損ねたというのに。のにのにのに。


観光名所だけでなく、街並みそのものも美しかった。石畳を走る路面電車。狭い空にそびえる尖塔。曲がり角を折れる度に違う塔が顔をのぞかせる。広場で繰り広げられるパフォーマンスの数々。イベントに群がる聴衆。川沿いのテラスでは人々が昼間からビールやワインを口にする。
街全体で統一されたガス灯に暖かい光が灯り、街に夜が訪れる。プラハの街は、夜が格別に美しい。幾年月もの長い年月をかけて磨かれた石畳に反射した明かりが、街中に幾何学模様のイルミネーションを施す。高台に立つ壮大なプラハ城が闇夜に浮かび上がる。歴史ある古い劇場が、協会が、モルダウ川にかかる石橋が、その圧倒的な存在感を露にする。川面に映るプラハ城とカレル橋の夜景は一生心に残ることだろう。
これが歴史の力なのか。見る者を決して飽きさせない深い美しさがプラハの街にはあった。



プラハ城とカレル橋。世界最古にして最大と詠われる城とヨーロッパに現存する最古の石橋という贅沢な組み合わせ。モルダウ川の流れに揺らめく。


最後の最後で、予約していたバスに乗り損ねるという失態をしてしまったが、今回はそれも許そう。旅の醍醐味、といえる程度の損害で済んだことだし。いやぁ、言葉が通じない、看板が読めない、の二重苦はすごい。あれではバス停がどこかわからんではないか。公用語チェコ語ってお前・・・。
そんな中での一人旅とは、良い体験をさせてもらった。言葉がわかった方がもっと楽しいんだろうけど、わかんなくたってなんてなんとかなるもんだ。こっちが英語であっちがチェコ語だってなんとか知りたい情報を教えてもらえたし。


治安さえ良ければ、歩けない国なんてない。
どこでだって生きていける気さえするくらいだ。


見聞読考録 2011/10/19