福島県いわき市小名浜は、僕にとって第二の故郷とも呼べる場所。
アクアマリンふくしまは、その小名浜港に近年できた大きな水族館だ。
これまでに何度も足を運んだ。
入ってすぐに化石のコーナーがある。進化の歴史に準えた展示。
天井からはディニクチスの巨大な模型。それと並列して、オウムガイや、カブトガニ、ハイギョ、チョウザメの生きた姿があった。最近は実物のナメクジウオにお目にかかれたことに感動したっけ。
マダラトビエイやシイラが悠々と泳ぎ回る巨大水槽は潮目を意識したものだっただろうか。海中を歩くかのように作られたトンネルの左右で、親潮と黒潮の水槽が分かれていたと記憶している。水面近くで大きな群れを作るイワシのダイナミックな動きに目を奪われた。
海中の世界を体感できる黒潮の巨大水槽。サービス精神旺盛なマダラトビエイが愛らしい。
親潮の水槽。海底で休む魚たちをこっそり覗き込むような面白い造り。
海獣のコーナーも迫力があった。トドやセイウチが水槽に飛び込む姿には、言葉を失った。ウミガラスやエトピリカのような貴重な海鳥もいたはずだ。
個人的には、北方系の魚類も気に入っていた。ナメダンゴやザラビクニンのような奇妙奇天烈な魚たちは見ているだけで、異世界を覗き見ているような気持ちになれた。あの冷たい海にこんな生き物が住んでいるのか、と。
写真は全て昨年の 09/23 に撮影したものだ。
彼らは今どうしているのだろう。
海に面して立つ水族館はモロに津波の被害を受けたらしい。
あれほどにぎやかだった館内はとても静かになってしまったと聞いている。
復興ブログを見つけた。
逸早い復興を願って、応援したい。
見聞読考録 2011/04/13