見聞読考録

進化生態学を志す研究者のブログ。

ぜにがたあざらしと磯遊び

海と戯れるベタ凪の夜。
氷河の落ちる冷たいグリーンランド海に,胴長を着て,手網を片手に入り浸る。


想像以上にいろんなものが上がってくる。お目当ての貝類に,ヨコエビ,ワレカラ,ウミケムシ,ユムシ,ランプサッカー(Lumpfish)などなど。辺りにはホンケワタガモやカオジロガンがうろつき,キョクアジサシやシロカモメが上空からこちらを睨んでくる。


実に,北っぽい。実に。


ついにはゼニガタアザラシ(Harbour seal, Common seal)まで近づいてくる始末。なんという恐れ知らずな生き物だろうか,興味津々といった様子で,ぐいぐい来た。5 m くらいまで近づいたところで,そのまま並走したり,互いに円を描いてぐるぐる回ったりしてしばらく遊んだ。




実はゼニガタアザラシとこうして遊んだのは,これで二度目だ。同じ個体かどうかは知らないが,勝手に同じと判断して,友達と認めよう。名前は「おおちゃん」にしよう,仕草がおっちゃんっぽいから。


見聞読考録 2017/06/26