見聞読考録

進化生態学を志す研究者のブログ。

川那部浩哉博士のインタビュー

面白い記事を読んだ。

 

前川光司・渡辺勝敏(2020)インタビュー「先達に聞く」:川那部浩哉.魚類学雑誌 67: 138–156

 

歴代の大先生がたくさん登場し,戦後日本の生態学がいかに形成されてきたかを垣間見れる。同時に,日本の生態学の未来に思いを馳せた。

 

私は昔から,面白い生命現象や学説・仮説の類に目がなかった。しかしどれほど自然科学に興味を持とうとも,現象の発見者や学説の提唱者には,まったくと言って良いほど興味がなかった。ヒトが嫌いなのだ。昔は特に嫌いだった。

 

ところが,最近はどうだろう。現象そのものと同じくらい,偉業を成した学者の生まれや生い立ち,科学的発見を成すまでの経緯に面白さを見出すようになった。伝記や自伝,ひいてはヒトの歴史そのものがこれほどまでに面白いものだとは,思いもよらなかった。

 

年を取るとはこのことだろうか,今では次第にヒトもなかなかに面白い研究対象だと思うようになってきている。根本的なヒト嫌いは治ってはいないが。。

 

見聞読考録 2020/05/01