見聞読考録

進化生態学を志す研究者のブログ。

芝刈り

NZ で借りている家は,幸運なことに,とても大きい。庭も広い。


大きいことは良いことだ。


春が過ぎ,夏の気配が色濃くなり,庭の芝も伸びてきた。


ああ,芝の中にキク科の白い花が咲き乱れている。黄色い花も,あれはウマノアシガタに似ている。塀に沿って伸びてきたキク科の花はコウゾリナに見える。皆,それぞれに美しい。


あれほど美しい花々を「雑草」と呼ぶなんて,人間の身勝手だよなぁ。
ボサボサに生えてきた芝も青々としてキレイだよなぁ。
もっともっと伸びれば,きっと昆虫や鳥たちもたくさん来てくれるんじゃないかなぁ。


ほら早速,薪の入った小屋には,クロウタドリも巣を作ってくれている。
NZ のツバメ、Welcome Swallow も下見に来ているようだ。


近所のネコ達も,たくさん遊びに来るようになってきた。
おいこら,どこの子か知らないが,ちょっとばかし可愛いからって家の中に勝手に入ってくるんじゃない。
...おー,よしよし...。まったく可愛いな,NZ の鳥を食い散らかしているくせに...。


ほら,大きいことは良いことだ。
このまま家が,森になれば良い。


そう思って楽しんでいたのだが,不動産会社から連絡が来てしまった。
「庭の雑草を刈りなさい!」


NZ ではどうやら,家を借り受けている人々の義務であるそうだ。
ああそれで,表の通りに面した歩道の芝生が,ウチの前だけ伸びていたのか。
どうしてかなぁと,不思議に思っていたのだ。


そういうわけで今日,芝刈り機を購入した。知り合いから,たった 50 NZD で。
早速やってみたが,案外たいへんだ。楽しくもあるが,あまりに広いと手に負えないかもしれない。


大きいのも良いけど,やっぱりほどほどが良いよね。うん。


見分読考録 2018/10/28