見聞読考録

進化生態学を志す研究者のブログ。

Alexander von Middendorff


もはや一昨年の出来事になってしまった,殻振りカタツムリの話。
とはいえ,初めて話す相手には変わらず評判が良く,未だに個人的な連絡をいただくことも多い。
ありがたい話である。


昨 11 月,ドイツで知り合った貝類の専門家も,嬉しそうに話を聞いてくれた。
元の論文や動画をメールで紹介すると,お礼に驚きの内容が。


「論文中に Karaftohelix middendorffi っていうロシアのカタツムリが載っているのを見て,マイワイフが喜んでたよ。彼女の曾曾曾...祖父さんが Alexander von Middendorff だからね!」


Alexander von Middendorff !!


貝類学を志すものなら一度は聞いたことがあるだろう。まだ世界に未開の土地が溢れていた時代の動物学者であり,探検家である。ロシアの貝類の本も執筆しているし,歯舌(radula)という用語を確立した人物としても知られている。


突然の歴史上の人物の登場に,驚きを隠せない。
人と人とのつながりというものはかくも面白いものである。


見聞読考録 2018/01/09