見聞読考録

進化生態学を志す若手研究者のブログです。NZ 在住。

Happy Merry Christmas!!

お隣さんから,クリスマスカードが届いた。宛名に Yuuta (?) と書かれている。
なんと素晴らしい。素敵すぎる。


思えばここに越してきたその日にも,すでに手紙が投げ入れられていた。入居祝いと称して,常日頃からお隣で開かれているパーティに混ぜてもらったのは,北欧の洗礼とも言えるような新鮮な驚きだった。ここのところしばらくなかなか会う機会がなかったのに,クリスマスカードを送ってくれるとは思わなかった。良い隣人を持った。


そして今日,フローニンゲン大学からもクリスマスカードが届いた。
なんとギフトカードだ,大学からのクリスマスプレゼントである。



大学に所属する学生以外の全ての関係者に送られるそうだ。パーマネントの職員がもらうというだけでもびっくりするほどのことなのに,短期の客員研究員にまで送ってくれるとは,もう驚きを通り越して感動すら覚える。


なんと素晴らしい。素敵すぎる。


が,僕はもう日本に帰らねばならないので,ほしいものを選んだところで,受け取りを待つことができない。さすがに日本まで送ってはくれないらしい,残念だ。ワインボトル4本とか,Whiskey tasting set とか,もらえたらめっちゃ嬉しかったのに。仕方ない,これまでお世話になった共同研究者の方にでも,カードごとプレゼントすることにしよう。


先日の貸し切りスケートリンクの件や,Sabbatical についてもそうだが,オランダに来てからというものとにかく大学の粋な図らいに驚かされてばかりだ。さっきも隣のラボの教授が,2019年に4ヶ月間,Sabbatical で日本に滞在するぞ,Hey Yuta,一緒に山に登ろう,と意気込んでいたのを聞いて,日本とのあまりの格差に泣きそうになった。彼には,1歳になったばかりの赤子がいるそうだが,それでも2年後に4ヶ月も家を空けるということは,家族で日本に来るということだろうか。家族水入らずで4ヶ月も,悠々自適に日本を旅しようということだろうか。


片や日本では働きすぎで人が死んでいるというのに,この差はなんなのだろう。それでいて,研究者一人あたりの研究成果にも差がないというし,国民一人あたりの GDP に至っては遠く及ばないというのだから,もういろいろとばからしくなる。日本人はいったい何をやっているのか。


これからは効率を重視しないといけない。仕事の時間ばかり長くても,中身がなければ意味がない。残業がもてはやされるなんてもってのほかということだ。


聞いた話だが「とある大学」のとある事務職では,仕事ができる人とできない人とで,給与に大きな開きがあるいう。驚くなかれ,できない人の方が,圧倒的に高給取りなんだそうな。


なぜかというと,仕事のできない人は毎日残業して,残業手当をたんまりともらうからだという。片やできる人はさっさと終えてしまうので,定時かそれ以前にやることがなくなって帰ることになる。しかもできない人は,例え仕事を終えられなくても,待遇が変わらないので反省しない。結局,できない人のしわ寄せができる人に回って,周りが必死にそれを補っているらしい。


終いにはできない人に仕事を任せられなくなり,できない人の仕事がなくなる。できる人はできない人の分まで仕事を請け負いながら,それでも定時に帰るために死に物狂いでノルマをこなす。一方のできない人は,上達するのは言い訳ばかりで,味をしめた残業だけは止めることをせず,特にやることもないのにネットサーフィンをしながら時間を潰して,給料だけもらっていくようになったという。


しかもその「とある大学」では,このシステムが一向に改善される様子がない。その上,大学の経営難のため,教員の給与がどんどん減らされているという。現政権になってからというもの貧民は急激に増えているというのに,学費も上がる一方だ。この状況を嘆かずにはいられようか。


一般企業のことはよく知らないが,大学に限った話ではないだろう。多かれ少なかれ,似たようなことは方々で見られるのではないだろうか。


日本の問題の大部分は,システムの不具合,またそれを許容している人の意識の問題に起因していると思う。それらがいつまで経っても改善されない理由は,いくつかあるだろうが,一番は当事者たちが頭を使っていないことだろう。問題意識がないと言い換えることもできる。


具体的には,人の行動原理とも言うべき「ドライブ」,またそれを刺激する「インセンティブ」に対して,日本中どこを見渡しても皆が皆,あまりに無頓着であると思う。先のとある大学の事務職の例で言えば,本来ならば仕事をした人に高い給与を与えるべきなのだから,仕事の量に対して給与を増減させるとか,少なくとも残業と残業手当を廃止するくらいはしないといけないだろう。あるシステムがあったとき,そのシステムに対してそれぞれの立場の人がどう感じ,どう考え,どう動くのか,ということを常に考えなければならない。また不具合があったときには「ドライブ」や「インセンティブ」を常に意識して,無理のないシステムの構築に向けて着実に改善していかなければならない。まったく仕事をせずにネットサーフィンをして給与がもらえるのだったら,当人の利益だけを考えた時に,それこそが最適解だろう。ネットサーフィンをして給与を攫っていく仕事のできない人は,すごいムカつくけれども,最低のクズだけれども,現行のシステムでは最も賢い人なのである。「ドライブ」や「インセンティブ」を考えないとき,必ずこの手の悲劇を招くことになる。これが許されていいのだろうか。


インセンティブ」を軽視したが故に過去の共産主義の崩壊があり,「ドライブ」を軽視するが故に現在の資本主義の危機があるのだ。早急に対応しないことには,日本に未来はない。


ああ,なんだか暗澹たる気分になってしまった。
タイトルとの乖離が激しい。これはいけない。


...(一時休戦)...


この週末は!ドイツのケルンに!クリスマスマーケットを見に行くよ!
楽しみだな!ルンルンルン!


皆さんも良いクリスマスを!
Happy Merry Christmas!!


見聞読考録 2017/12/18