見聞読考録

進化生態学を志す研究者のブログ。

Mac ユーザー

今日はフローニンゲン大学の図書館でお勉強。
いや,正確に言うとお勉強ではなく,お仕事であるところがツラいところ。
最近,お勉強が足りてない。お勉強したい。


話の本筋とは違うが,というより本筋も何もないのだが,フローニンゲン大学の図書館という単語が出た以上,まずは素晴らしさを語らないわけにはいかないだろう。


これだ。





正面に聳える風格漂う大学本部の建物と相まって,非常に快適で落ち着いた空間を作り上げている。蔵書棚も勉強室もまずもって空間のスケールが日本のそれとはレベルが違う。十分な蔵書,十分な座席,それでいて個々が狭苦しくなく,実に優雅に配置されている。備え付けの PC の数も十分,コンセントも当然個別についている。その上,複数人が入れる個室まで十分数ある。


なにせ広い。エントランスから個別の閲覧室に入るまでの巨大な空間。あの吹き抜けの天井。私立大学ならいざしらず,これは日本ではなかなか見られまい。無駄な空間,と切って捨てられる様が目に浮かぶようだ。


何よりも素晴らしいのが,カフェスペースである。まず 1 階にはスターバックス。テーブルでは皆が PC を広げている。さらに閲覧室や勉強室とは別に,カフェのようなスペースが各所にある。大学関係者ならコーヒーは飲み放題,簡単な自動販売機も備えられている。最上階のカフェスペースに至っては鮮やかな色の丸テーブルが屋外にまで続き,街を見下ろすウッドデッキに,勉強の疲れを癒やす若者が談笑している有様だ。日本とのあまりの格差に,驚きを超え切なさすら覚えてしまう。


そんな癒やしの空間が最近の僕の勉強スペース,否,仕事スペースである。
フローニンゲン大学,最高。


もうもはやここまでくれば,図書館の話が本筋でも良い,というか容量的にも間違いなく本筋であるような気もしてきたが,今日書きたかったのは,Mac ユーザーの多さであった。


今,目の前を見渡しても,半数くらいは Mac ユーザーである。そうでなくても,持ち物がスタイリッシュでかっこいい。思えば,僕の住む家に置かれる IKEA の家具も,装飾の少ない内装も,こちらのもの,特に近代のものはとてもシンプルな作りのものが多い。ロココアール・ヌーヴォーのようなこてこてに凝った装飾を経て,巡り巡ってシンプルなところに落ち着いたということなのだろうか。このシンプルに洗練されたデザインが,こちらの人々の心を掴むのかもしれない。


2 大カフェチェーンにおけるノートパソコンユーザーの分布 林亮太(琉球大学)


そこまで考えて,この 3 月の生態学会にあった発表を思い出した。琉球大学の林亮太博士の話だ,要旨にある S 社と V 社とは,Starbucks と Veloce のことであったと思う。僕は残念ながら聞けなかったが,内容はどうだったのだろう。立ち見が出るほど盛況だったと聞いている。


自然科学というものは,そのやり方さえ理解すれば,いろいろな応用ができるよね,という話。


を兼ねた,近況報告。


それにしても良い加減,カメラが届かないと仕事にならないのだが。


見聞読考録 2017/05/03