中国の生物を研究対象にする上で、最も有用な図鑑の一つとされているのが、中国科学院が出版する「中国動物誌」のシリーズである。中国人の友人曰く、最も信用に足る、とのこと。
去年と今年の二度に渡り中国に行ったのを機に、参考にさせてもらっている。特にお世話になっているのが、第三十七巻。「無脊椎動物 軟体動物門 腹足鋼 巴蝸牛科」を扱った巻だ。
今日は、その中の一属、Stilpnodiscus Moellenodrff, 1899 について紹介しよう。
殻に光沢のあることが特徴として挙げられるこの属のマイマイが、図鑑では、5種類紹介されている。いずれも甘粛省南部から四川省北部の限られた地域に分布しているという。
詳しく見てみよう。
まず一種類目が、
Stilpnodiscus vernicinus Moellendorff, 1899。
続いて、
Stilpnodiscus scassianus Moellendorff, 1899。
お...おお!
これは何と言うか...すごい!!
続く、3種は標本の写真入りで紹介されている。
続けて見てみよう。
Stilpnodiscus entochilus Moellendorff, 1899。
Stilpnodiscus moellendiffi Wu, 2001。
赤線で示した部分に注目。
中国のマイマイを同定することがいかに難しいかがわかってもらえるはずだ。
見聞読考録 2012/11/07